2.燃料電池半セル試験装置

 燃料電池材料(電極触媒や電解質膜など)の開発において重要となるのは、その材料を用いて実際の燃料電池を構成したときにどのような性能を示すかということです。ところが燃料電池を構成するためには単セルなどの小型燃料電池、ガス供給装置、ガス加湿装置、温度コントローラー、電子負荷措置、分極測定制御装置などからなる大型の「燃料電池評価装置」を導入しなければなりませんが、通常の化学実験室ではコスト、スペースなどの制約があり、必ずしも容易ではありません。 「燃料電池半セル試験装置」は燃料電池の最小限の構成を実験室内で行うもので、反応面積が0.5 cm2と小型なことから、試験材料の量、組み立ての手間を大幅に簡略化できる点に特長があります。
1. 装置自体は実験台の上の小スペースに乗るコンパクトなものです。
2. 分極評価装置としては電気化学装置として一般に普及しているポテンショスタットがあれば良く、またガス加湿装置も不要です。
3. 特にカソード側の材料を問題にする場合には、酸素ガスのみを供給できれば良く、危険な水素を連続的に供給する必要がありません。
4. 温度コントロールも容易に行えます。
5. 実際の燃料電池スタックあるいは単セルで用いたMEA(膜・電極接合体)から一部を切り出し、燃料電池半セル試験装置で評価することが可能です。このことはMEAにおける性能のばらつきや不均一性をチェックする上で強力な試験法を提供します。

対極、ガス導入・排出管、窒素バブリング用ガラス管など、参照電極、温度コントローラー(左)はオプショ


価格表

品 名 内 容 価格(円) 備 考
燃料電池半セル試験装置 対極、ガス導入・排出管、窒素バブリング用ガラス管など付属 220,000 50mmφ, 高さ40mm、ガラス製筒のほか、アクリル製筒(アルカリ溶液用)も付属
温度コントローラー 温度センサー(熱電対)、ヒーターなど 80,000 温度範囲:室温~90℃
標準水素電極 水素ガス導入管など付属 50,000 外径13mm、長さは指定できます